用語集

【方形の聖塔】

世界の中心に聳える巨大な塔。
塔は次元を貫いており、天界、地界、魔界を繋ぐ。
当時の人類の総力を結集して作られた巨塔であり、通常の方法では傷付けることも動かすこともできず、また万が一破損しても倒壊することなく、もし仮に跡形も無く消し去っても一晩のうちに自己修復する。
三界を行き来するためのエレベーターのようなものであり誰でも利用できる。
同時に異世界を引き付ける性質があり、この塔がある限り持続的に異世界から漂流物が流れ着く。
この世界で単に「塔」と言うときはこの塔を指す。

【三界】

塔によって繋がれた三つの世界の総称。
三界出身者のことをまとめて「三界人」や「原住民」と呼称する場合がある。

・天界
神々や天使が住む世界。中央には地界と繋がる塔が地面を突き破って伸びており、ここでのみその先端を見ることができる。
塔で繋がれてはいるが本来地界とは異なる世界であり、いくら天界の地面を掘っても地界に到達することはない。
また、塔によって移動する際は地界を通らなければ魔界へ行けないが天界と魔界が直接繋がっていた時代もあり、塔の建造より遥か以前には天界と魔界の間で大きな争いがあった。
塔の建造時に神々の王が地界の超越者によって倒され、現在統率者は不在。
人間や魔族を憎む者もいれば、天界を出て気ままに暮らしている者も居る。

・地界
人間や異世界人、その他多くの種族が住む世界。中央には塔があり、海と大地は無限に広く、膨大な数の生命が暮らしている。
天界と魔界の両方と接続する上、現在は複数の異世界に繋がる扉が開かれており地界はあらゆる交流の中心となっている。
塔の周辺は度重なる争いのために焼け焦げた廃墟と化しているが、その外側には異世界人が暮らすターミナルや、原住民が暮らす街、様々な動植物が暮らす森や川が広がりそれぞれで繁栄している。
さらに離れると海や山、荒野が広がり、また森林の向こう側には今は誰も居ない不思議な建造物が散見される。
地界出身の生物は人間を筆頭に強力な能力や優れた才能を持つ者が多く見られるが、そのほとんどが個人主義で科学や魔法の体系化は行われていない。
塔は次元を貫いて天界に続いているが、実際には空の上には宇宙がある。

・魔界
魔族や魔物が住む世界。中央には地界へ続く禍々しい塔が建っている。広いが大半が薄暗く、加えて灼熱か極寒のいずれかで人間にとっては過酷な環境。
魔族は人間を困らせることを好む者が多いが悪意に満ちた危険な魔族は稀であり、実際には野蛮な種族ではなく発展した文明を持つ。
塔の完成以降も地界に侵攻を仕掛けたりはしておらず、むしろ地界に出て文化的な生活を送っている者も多く見られる。
塔周辺は地界との交流のために整備されて人間にとっても快適な環境となっており、誰でも観光可能。

【異世界】

三界に属さない数多の世界。
世界の外側にはこことは全く別の法則に支配され、異なる歴史を辿った無数の別世界が存在している。
それらは異なる次元に位置し、本来ならば決して交わることは無いが、二つ以上の世界が近付いた時、もしくは世界を渡る技術が生み出された時に世界の一部が別の世界へ渡ることがある。
方形の聖塔はそれ自体が異世界を引き寄せる機能を有しており、多くの余所者を地界へ引き込んできた。

・ターミナル
「塔」近傍に位置する、異世界人たちの街。
当初は人口も少なく小さな集落に過ぎなかったが、現在では大都市並みの規模に成長し、各世界が持ち寄った技術の協力によって急速に発展を続けている。
中には異世界との繋がりを恒久的に維持したゲートが複数存在し、これを持つ異世界とは自由に人や物の行き来が可能になっているため、自らの意思で地界を訪れる異世界人も増えてきた。
ゲートを通過して異世界での成りも可能。
地界の文化にはない高い科学力や娯楽施設も備えられているため、三界人もよく訪れる。

・異世界人
異世界から三界にやってきた人々。
ただし人間であるとは限らず、世界によってその形態は様々である。
場合によっては機械や死神が紛れ込むことも珍しくない。
それぞれが出身の世界に応じた独自の特性を持ち、その世界特有の能力や武器を所持していたり、特殊な技術を持っている。
逆に一切戦闘力を持たない異世界人が流れ着いてしまうこともあり、彼らはターミナル内の治安の良い地域に集団で生活している。
ゲート等の手段を使って自分の意思でやってくる異世界人を「訪問者」、意図せず迷い込んだ異世界人を「放浪者」と呼び区別しているが、扱いに差はない。

【強大な存在】

・上位神格
天界や魔界、あるいは神や悪魔が住む異世界からやってきた者たちの中には、生まれつき非常に強大な力を有する者が居る。
そのようなとりわけ強大な力を持つ存在は必ず一つ「権能」と呼ばれる超常の力を所持しており、行使することができる。
権能はあらゆる魔法や能力の上位に位置する超常の力であり、それらより優先した効果を持つ。
権能同士が衝突する場合は「概念的に後から発動する効果」が僅かに有利となるが、基本的には常に完全に互角となる。
権能を持つ神格は上位神格と呼ばれ、生まれた瞬間に決定する。
「塔」を損傷させることができる。
ゲートを使わずに異世界へ行き来できる。

・超越者
上位神格でない者が後天的にそれに匹敵する能力を身に付けた場合、権能を獲得することがある。
後天的に権能を獲得した存在は超越者と呼ばれ、実質的には上位神格と同等の力を持つ。
「上位神格に匹敵する能力」とはなんでも良く、戦闘力や魔法力でそこに至る者も存在すれば、医術や知力のような戦いとは直接関係のない力で超越者になる者も存在する。
そのどれもが文字通りの神業であり、人間には不可能な方法を実現する。
上位神格と同様にほとんどが異世界に自力で移動でき、塔を損傷させることができる。

・修正力
上位神格や超越者はそのほとんどが他の存在とは一線を画す力を有し、弱い世界であれば1人で滅ぼしてしまう可能性がある。
そのため彼らが異世界に赴く際は入ったと同時に自動的に力が制限され、その世界で許される限界の強さにまで出力が抑えられる。

【混沌】

方形の聖塔の建造により複数の異世界が急速に混じり合った結果、その中心である地界には様々な異常が生じている。

・次元の歪み
地界の一部では時空間に歪みが生じ、本来遠くにあったはずの場所が空間的に直接繋がっている場所や、局所的に時間の流れが早くなったり遅くなったりしている場所、また場合によっては空間に裂け目が生じ、内部がそのまま異世界に通じている場所もあるが、これらの大半は歪みによって新しく作られた無人の小世界であり、立ち入った者の性質によって姿を変える。
次元の歪みは珍しいものではなく、塔に近い場所ほど頻繁に発生し、すぐに元に戻るものもあればいつまで経っても元に戻らない歪みもある。

・無法者、犯罪者
統治者の存在しない状態で強力な力を持った大量の住民を抱える地界においては、当然邪な思想を抱く者も少なくない。
世界を支配しようとする者、弱者を狙った盗みや殺しなどによって利益を得ようとする者、誤った情報や危険な物質を蔓延させようとする者などその種類や規模は多岐に渡り、中には超越者や上位神格がこれに該当する場合もある。

・混能、混沌獣
異世界との接続開始以降に地界に産まれた生物は、複数の世界の法則が混ざり合いそのどれとも異なる性質を持った「混能」と呼ばれる能力を持つことがある。
出自は関係無く、産まれた時点で地界と繋がっている異世界の中から無作為にいくつかが混ざり合い、一つの能力で複数の無関係な効果を持っているものや、元の異世界にはない特性を備えているものなど特異な性質を持ち、容姿にも本来その種族にはない変調をきたす場合がある。
優先度は通常の能力と変わらないが、混能は権能以外の力によってコピーしたり封印したりできない。

「生物」と評価した通り、混能はあらゆる動植物に発現する可能性があり、地界には混能と同じように異世界が混ざり合ったことによって新しく誕生した生物種も存在する。
本来どこの世界にも存在せず、多数の種族が混ざったキメラのような見た目のそれらを混沌獣と呼び、その全てが混能を有する。
また大半は知性を持たず攻撃的な性格であり、地界の住民にとっては脅威であるが、中には知性を持つ者や人型の者も一部存在する。
知性を持った混沌獣は超越者になる場合もある。
(種族「混沌獣」のキャラクターを作成して構いません。必ず混能を有し、知性を持つようにしてください。)